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2008_05
29
(Thu)11:40

父の事

今、振り返ってみると母にしてもらった事で思い出す事はあまりない様な気がする。
でも、父にしてもらって今も心に残る事は幾つもある。
そして、それは今も私の心の拠り所になっていると思う。

父は、癌と勇敢に戦った。
でも、勝つ事は叶わなかった。
入院してから3ヶ月。壮絶な闘病生活だった。

私は、会社や家族の多大な理解を得る事も出来た幸せ者だと思う。
朝、早く起きて病院へ車を走らせる、会社へ向かう、お昼休みは車でおにぎりをかじりながら、
また病院へ向かう。
夕方までに、仕事を終わらせ早退の毎日。
早退して病院へ向かう。
家の仕事を済ませ、夜また病院へ車を走らせる。
当番の日は、そのまま病院へ泊まる。
朝、会社へ向かう。

ほとんど食事らしい食事はしてなかったと思う。
体調が悪ければ、即車を思いっきり走らせた。

それは、私自身が望んだ事であり、見返りも感謝も欲しいとは思わなかった。
今、私が出来る事、それを精一杯行動しただけ。

最初に妹から電話があって、
『お姉ちゃん、お父さん癌だって。』
そう聞いた時の声にならなかった。
多分、その日のお昼は泣きながら自分で作ったお弁当を食べたと思う。

私の父はヘビースモーカー。
点滴をからから持ちながら、外にある喫煙場へいつも行く。
私がいる時は、いつも付いて行く。

父は、いつも
『早く良くなって、家に帰りたいな。そしたらお前一杯付き合え。』
『そうだね~いいね~一緒に飲もうね。』

『それと、お前の会社の社長の自宅へ連れていけ。お前の車で。こんなにしてもらっているんだ。お父さんからも一言お礼を言わなくちゃな。』
そんな父が、私は大好きで尊敬している大切な存在だった。

受験の時、夜中に父はトイレに起きたと言って私にコーヒーを入れてくれた。
苦くて、甘いコーヒー・・・でも、凄く温かかった。

社会人になり、一人暮らしを始めて、父は出張だと言って近くまで来た。
ホテルでケーキを食べるだけの短い時間。
帰り間際に、
『頑張れよ』の一言と私の手にお金を手渡した。

言葉に詰まる・・。涙で父の顔が見えない。どれだけみっともない顔をして見送っただろう。
出張なんて、口実にしか過ぎなかった事もわかっていたから。

父が最後の日を迎える2日前。
自分の命を悟った様に、鉛筆を持つ。
もう、まともに話す事も出来なくなっていた。
筆跡もまともにいかない。
・・・もう、点滴はずせ・・・
辛いんだ、戦う事がとてつもなく辛いんだと思った。
でも、私は父を失いたくなかった。

翌日の夜、起き上がる事もままならない父が力を振り絞って起き上がった。
私の顔を見ながら、ゆっくり手を伸ばした。

握手だ、そう思って私も手を伸ばす。
『頼むな』
あの手を握る強さを今も忘れない。
懇親の思いと力を込めた父の手は忘れない。
今も、私の手に残っている感触が蘇る。

そして、このまま苦しまない様にと薬を流す。
このまま眠ってしまいます。二度と目を開ける事はなくなります。
その言葉を受け入れる前に、父はそのまま眠りに付いて、二度と起きる事はなかった。

いつでも、大切な時には父がいた。

今でも、陰を追う自分がいる。
病気を恨んだ。私から父を奪った病気が憎いと思った。

今も、苦しい。
この思いから逃れられない。

思い出すだけで、涙が今も溢れてくる。

逢いたい。
話を聞いてもらいたい。
お前は馬鹿だと笑って欲しい。
もっと、もっと見守って欲しかったのに、と心の中で自分が暴れる。

鮮明な記憶は、きっと私が死ぬまで消える事はないと思う。

ありがとうって言いたかったのに。
お父さんの子で嬉しかった事を伝えたかったのに。
決して良い子ではなかったけれど、それでもそのままの私を大切にしてくれた人だから。

その思いと悲しみ、苦しさに今も包み覆われている。
私を支配している。

でも、それで良いと思う。
そしてその支配を許して欲しいと思う。

それではいけないと言う事もわかっている。
周りの人に悟られない様、大切にしていたいと思う自分がいる限り、
自分勝手なままでいさせて欲しいとそう願う。

これからも、応援宜しくお願いします。
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No title

はじめましてコメントいたします。藤崎サナです。父を癌でなくされて大変でしたね。わたしも父を癌でなくしたので父を思うsatoさんの気持ちが少し分るような気がしました。

2008/05/29 (Thu) 12:07 | サナ #- | URL | 編集 | 返信

No title

サナさん、コメントありがとうございます。
自分だけが辛い思いをしているワケではないんですよね。でも、そう言って頂けて嬉しかったです。

2008/05/29 (Thu) 16:46 | sato #- | URL | 編集 | 返信

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